議廻奇譚、13人目は布施初子議員です。
写真:相模原市議会 議員名簿より
2019年当選 1期目
会派:自由民主党相模原市議団
公約の中では
- 子育て・教育環境の充実
- 福祉対策
- 災害対策とコミュニティの充実
この3点が給食に関係するのですが、議会での「給食」に関する発言はありませんでした。
当選1期目の布施議員はこれまで議会で3回一般質問に立っています。
その3回全てで、「フードドライブ(食支援)」「中学校夜間学級(夜間中学)」についてを取り上げていることからも、「誰一人取り残さない」と言う視点をお持ちであることが伺えます。
フードドライブについては議員当選前から民間団体での活動をしていらっしゃいましたし、議員になって初めての一般質問の一問目に取り扱うほどですので、非常に熱い思いをお持ちであることは明確です。相模原市が昨年10月から開始した、子育て世帯向けの食材支援も、布施議員のご尽力あってのものだと感じています。
◆布施初子議員
本市におけるフードドライブのこれまでの実施状況を伺う。
◎本村賢太郎市長
これまでに市民桜まつりなどのイベントにおいて計6回実施し、缶詰や乾麺、米など、120kgを超える食品を市民の皆様にお持ち寄りいただき、フードバンクを運営するNPO法人等に提供してきた。
◆布施初子議員
過去の定例会議等において、フードドライブの定期的な開設を検討するとの御答弁があったが、その検討状況と、フードドライブの今後の運営と課題について伺う。
◎本村賢太郎市長
フードドライブの受付窓口の開設について、本市の2000年度の食品ロス排出量、約1万5千トンを、2030年度までに半減させることを目指していること、また、本年5月、食品ロスの削減の推進に関する法律が公布されたことなどに鑑みて、10月1日から、市役所及び橋本台、麻溝台の両リサイクルスクエアにおいて、食品の常時受け入れを開始する。
今後は、常設の窓口のほか、さまざまなイベントにおいてもフードドライブを実施し、食品ロスの削減に取り組んでまいりたいと考えているが、いかにしてより多くの市民の皆様に御協力いただけるかが最大の課題であると認識している。このため、フードドライブの意義や必要性などを市民の皆様にわかりやすく説明してまいりたいと考えている。
◆布施初子議員
具体的にどのように説明や周知を行っていくのか伺う。
◎資源循環部長
広報さがみはらや地域情報紙に記事を掲載するとともに、現在、市ホームページに掲載しているフードドライブに関する情報の充実を図るほか、SNSを活用した情報発信にも努めてまいりたい。ごみの減量や資源化に関するイベントにおいても、パネルや啓発物品を活用し、直接、市民の皆様に御説明させていただくことを考えている。
◆布施初子議員
公民館やまちづくりセンター、学校など、他の公共施設における受付窓口の常設化も有効な手段と考えるが、見解を伺う。
◎資源循環部長
公民館、まちづくりセンターなどへのフードドライブの受付窓口の設置につきいては、今回、常設化する3カ所での食品の受け入れ状況を見きわめて、また、御協力いただく市民の皆様方の御意見等を伺いながら、将来的な受付窓口の設置、拡充等について検討してまいりたい。
◆布施初子議員
昨年10月から市がフードドライブの窓口を3か所常設したが、食品の回収状況について伺う。
◎本村賢太郎市長
本年8月までの11か月間で、缶詰や乾麺、レトルト食品など約1,500点、500kgの食品を市民の皆様から提供していただいた。
◆布施初子議員
市として、この取組をどのように評価しているのか伺う。
◎本村賢太郎市長
食品の回収量は約500kgで、食品ロスの削減及びごみの減量化に資することができたものと考えている。また、食品を必要としている方々や、新型コロナウイルス感染症の影響により経済状況が悪化した大学生等に市民の皆様からお寄せいただいた食品を届けることで、資源の循環、有効活用ができたものと考えている。
◆布施初子議員
今後のフードドライブの運営についての考えを伺います。
◎本村賢太郎市長
第3次相模原市一般廃棄物処理基本計画では、市内の循環に向けたフードドライブの推進を掲げている。今後については、4Rに関する啓発事業等を着実に進め、さらなる食品ロスの削減やごみの減量化を図るとともに、資源の循環、有効活用の観点から、多くの市民の皆様にフードドライブに御協力をいただくため、効果的な周知や受付窓口の拡充等について検討してまいりたい。
◆布施初子議員
真に食品を必要としている市民に確実に食品を届けるためには、フードドライブをより一層充実させることが重要であると考える。先ほど市長から受付窓口の拡充等について検討すると御答弁をいただいたが、具体的な内容について伺う。
◎環境経済局長
市民の皆様の御協力を得やすい窓口の拡充について検討する。
◆布施初子議員
公民館単位で窓口があると、市民も食品を届けやすいと思うが、まずは、例えば南区役所、津久井クリーンセンターで開設していただけると市域でバランスが取れると思うので、要望する。
こちらの質問でも、フードドライブを利用した子育て世帯向けの食材支援についての議論がされています。内容等については以前のブログ記事にもまとめてありますので、よろしければご覧ください。
2019年、2020年の質問ではどちらかと言うと、食材の回収方法についての質問が多く、回収場所に公民館等を追加することを要望していたのですが、2021年は配布の方法についてを詳しく質問しています。
相模原市が実施しているフードドライブでは、受け入れる食品に以下の要件があります。
- 市販の商品であるもの(自家製のもの等は不可)
- 包装が未開封であるもの
- 常温保存ができるもの
- 消費期限又は賞味期限の表示があるもの
- 受入時点から期限の到来まで2カ月以上の期間があるもの
2020年度の一斉休校で給食用の食材が使われないと分かったとき、相模原市はフードバンクへの提供も検討したそうですが、この要件を満たすことができず、廃棄をした食品もありました。おそらく、相模原市内には同じような理由で大切な食材を廃棄した業者さんも少なくないのではないでしょうか。
答弁によると子育て世帯向けの食材配布を利用した方を対象としたアンケートには「生鮮食品を希望する意見」もあったとのことです。
相模原市が実施した大学生向けの食材配布事業では、キッチンカーによるお弁当の配布や肉や野菜等の生鮮品の配布も行われていました。
布施議員はこの大学生向けの食材配布にも関わっていらっしゃいます。その経験を元に生鮮品の回収・配布も検討してもらえたら、より喜ばれるのではないでしょうか。
相模原市は食品ロスを減らすために、給食レシピを紹介したリーフレットを作成しています。
コロナの影響で売ることができなかった食材を学校給食で提供する取り組みは全国各地で実施されました。缶詰やレトルト食品など、保存のきくものの循環とは別に、食品ロスを減らす取り組みとして、学校給食の活用(なんと言っても小学校給食の残食率は5%ほどですから!)も視野に入れて今後も取り組んでいただくことを期待します。
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