相模原市の子育て世帯対象の食材配布 5月のまとめ

Twitterで逐一状況を報告していた5月分の相模原市の子育て世帯向けの食支援について。

4月分の申込みでは、ネットの受付は終了していたのに電話受付分には空きがあり、結果として予定数に満たなかったことがわかりました。その点を私たちからも相模原市に問い合わせ、要望を送ることで、ホームページの記載や受付方法等が改善された上で、5月分の申込みが6日に始まりました。

ところが、やはりまたいくつかの疑問や問題が発生。何が起こっていたのかを時系列で並べてみます。


■5月6日

8:00 市◎食材配布申込み開始

8:46 会●申込みページに「キャンセル待ち」枠があることを確認

 申込み枠には

     ①自宅受け取り
     ②会場受け取り
     ③自宅受け取り(キャンセル待ち)
     ④会場受け取り(キャンセル待ち)

 この4種類があることをこの時に知る(市のホームページには、キャンセル待ちに関する情報は掲載されていません)

 ただちに申込み時に間違えのないよう注意喚起のツイートをする

12:43 会●自宅受け取りのネット申込み(①)の受付終了を確認

19:45 会●①②③のネット受付終了を確認
 (キャンセル待ちでさえ受付を終了することが理解できない) 

20:45 布施議員○コールセンターの受付分は、①②ともに空きがあることをツイート


■5月7日

1:00~8:30 ネット申込み申請ページがリニューアルのためシステム停止




23:58 会●5/7の朝には受付終了となっていた④のネット受付が再開されていることを確認


■5月12日

21:00 市◎食材配布申込み期間終了


このような流れでした。


受付開始時に「キャンセル待ち」の文字を見て、以下の5点の理由から大きな衝撃を受けました。

  1. キャンセル待ちを設けたことの案内がなかった
  2. キャンセル待ち受付の開始時間が通常受付と同時なのはおかしい
  3. 間違えてキャンセル待ちに申し込んでしまうパターンなどの懸念
  4. そもそも「キャンセル待ち」という表現が適切な気がしない 
  5. 支援を必要としている人の立場を考えていない(受け取れるかどうか確定しない不安)

その後、キャンセル待ちが【受付終了】という知らせを見て、キャンセル待ちになぜ上限が?とさらなる衝撃を受けました。これについては、布施議員がTwitterで 

「先月のキャンセル数等を鑑みて、ある程度の数で上限としたと思います。(一部枠数を聞きましたが充分な数だと思います。)」

と上限を設けた理由を教えてくださいましたが、もし上限を設けずに受付だけは継続していたとしたら、この支援を必要としている世帯の数を知るヒントにもなるのに、非常にもったいないことをしているな、と感じています。


また、この支援についての周知は足りていたのかという疑問もあります。対象世帯への郵送等によるお知らせはありません。広報さがみはらとホームページと口コミが主な周知方法となっているのではないかと思います。

支援を必要としている市民はこの情報を得ることができたでしょうか。

情報を得られていたとしても、申し込もうとしたらちょうど申請ページリニューアルのためのシステム停止時間に当たってしまったり、1度目のキャンセル待ちの受付終了の案内で諦めたりして、支援にたどり着けなかったというようなことが起きていないでしょうか。


この食材配布事業は、相模原市の協働事業提案制度を利用した事業で、市と協働事業提案団体「フードコミュニティ」が協働で行っています。民間の団体であるフードコミュニティのみで行っている事業なら周知ができなかったり、システム停止のことを知らなかったとしても仕方がないと思えますし、取り組みそのものに大きな感謝をしたでしょう。

しかし、対象世帯の情報を持っている市が関わっている事業です。支援を必要といている方のことを考えたら、もっとやり方はあるのではないでしょうか。相模原市が本気で支援をしようとしているようには思えないのです。考えてみたら、私はTwitterでこの食材配布についてを知ったと思いますし、Twitterをやっていなかったらこの支援を知らなかったかもしれません。以前も書きましたが、私はひとり親なので、この支援の対象者です。


相模原市にはひとり親家庭を支援するための団体があります。私はその会には入っていないのですが、その団体の会員の皆さんにはこの食材配布の情報が回っていたそうです。そして、会員の中には3月までに複数回支援を受けた方もいらっしゃると思います。それは、支援が必要だからです。それなのに、相模原市は4月以降は複数回の利用を制限することにしたのです。

3月までとは違い、2回目以降の利用は不可としているにも関わらず、申込みはすぐに受付終了となるほど。民間に頼った支援だけではとうてい足りていないことも明らかです。


市が発行している『協働ニュース』には下記のように記されています。


行政と民間の協働により、幅広く情報共有ができ、本当に支援を必要とする方に対して支援を行うことで、子どもや若者が健やかに成長できる環境づくりが推進されることを期待しています。

確かに、市が関わったことにより、これまで情報が行き届かなかった方にも知ってもらうことはできたでしょう。しかしそれでもやはり取り残されてしまう方もいます。 


・外国語や、やさしい日本語での案内はあったのでしょうか? 

・情報を得た子どもが自分で申し込めるように小中学校への案内などはしたのでしょうか?


なぜ食支援が必要な状況になってしまうのか、どういう方が人が支援を必要としているのか。もう少し思いを巡らせて次回以降の改善を望みたいと思います。


私たちは、この事業はおかしい所があるからやめた方がいい、とは思っていません。

本当の目的を見失うことなく、手段が目的化することなく、苦しむ子どもを一人でも減らすためにどうしたらいいのか、より多くの皆さんに考えてもらうために発信しています。

皆さんのご意見もぜひお聞かせください。

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