八王子市の給食を食べてきました。

夏休みなどの長期休暇中に給食を届けたり、給食センターで地域の方が足を運べるフェスタを開催したりと、何かと話題の八王子市の給食。

2月から、給食センターでの給食試食会を開始しています。

調べてみると、試食会に行けるのは市民限定ではない様子。これは試食というか偵察というか視察というか…とにかく行くしかない!ということで、メンバーで日程を調整して行ってきまいした。


お邪魔したのははちっこキッチン南大沢

想像よりもコンパクトな給食センターだったため、気づけずに一回通り過ぎてしまいました💦

家から車で20分もかからないところにあります。(この距離なら相模原にも給食を運んでほしい!)駐車場は普段、トラックが止まっているところを貸してくれました。お昼の時間は配送でトラックが出ているため、駐車場が使えるのだと思います。


インターホンを押して中に入ると、2階のはちっこルームに案内してくれました。

はちっこルームは、食育スペースとして様々な活用を想定しているようです。

はちっこルーム内からは1階の調理室を見ることができます。給食調理を終え、清掃をしているところでした。ドライ方式なので、水を流すことはしないと思っていたのですが、清掃時には水を流して洗うということを初めて知りました。

試食会が始まるまで、室内に展示されている資料などを見ていると、職員さんがお声がけくださいましたので、相模原から来たこと、八王子市の取り組みに驚いていることなどをお伝えしました。

「スパイ!?」と驚かれてしまいましたが、いやいや、ただの市民ですよ、と。


こちらは掲示物のひとつ。

桑の葉を使った「桑都御膳」と名付けられた献立。相模原市も八王子市と同じくかつては養蚕で栄えた町。絹織物の流通で交流も盛んだったと聞きます。しかし、桑の葉料理は相模原ではあまり聞きません。こんなに近い上に同じ産業で栄えたのに、食文化は違うということが面白いと思いました。

市内の景色「八王子八景」をテーマにした給食献立も面白いですね。

相模原でやるとしたら、どの風景を給食にしたいですか?


試食会の参加者は3組9名。全員揃い、時間になりましたので試食会の開始です。

調理業者の方から、どの食材が八王子産なのか等、この日の献立についての説明を受け、職員さんが配膳してくれた給食を各自受け取りに行きます。

この日の献立は

  • キムチチャーハン
  • にぎすの唐揚げ
  • きのこと豆腐のスープ
  • デコポン
  • 牛乳

でした。

全員の配膳が整ったところで「いただきます!」。

食事中は給食センターの調理の様子等を説明する映像が上映されていました。給食を美味しくいただきながら、調理員さんたちの思いも聞けて、より美味しく感じることができた気がします。にぎすは干物でしか食べたことがなかったのですが、唐揚げも美味しかったです。骨まで食べられるのも嬉しいですね。

食事を終えたら、各自で食器を片付けて自由解散となります。


そこでサラッと帰る訳にはいかない私たち。職員さんに色々お話を伺ってきました。

八王子市は、学校を休みがちな小中学生が給食センターで給食を食べられる仕組みを今年の2月から開始したのですが、試食会前の職員さんとの会話では南大沢ではまだそれに訪れる生徒さんはいないとのことでした。また、「南大沢のセンターには試食会を行なっているはちっこルームの他に部屋がないため、中学生が来た場合にどこで食べるのか、という課題もある」と聞いていました。しかし、試食中にひと組の親子さんがはちっこルームに入室してきました。後から聞いたところ、初めてこの制度の利用者さんがいらっしゃったとのこと。気になる制度だったので、偶然にも実施状況を確認できてよかったです。この制度を利用して給食センターに来た場合、その日は「出席」の扱いになるそうです。出席日数が受験などにも影響することを考えると、とてもいい制度だと思いました。

冒頭にも書いた通り、八王子市は給食センターの地域開放に力を入れています。なぜこのようなことができるのか。設計時点からそのようなことを見込んでいたのかを聞いてみました。

設計時点ではそこまでは考えていなかったそうです。センターを開始して、職員さんから「こんなことができるんじゃないか」とアイデアがあり、様々なことに取り組んでいるそうです。南大沢は比較的小さなセンター(調理数2300食)なのですが「小さくてもできることはある!」と語る職員さんの熱意がぐいぐい感じられました。

給食センターごとのInstagramではそれぞれのセンターの特色を表すことができ、そこでも職員さんの熱意を感じることができる気がします。

以前もブログに書いた八王子市の給食センターの活用を実際体験してやはり

相模原でもやろうよ!!

と、強く感じました。そして、このような活用をするためには小規模センターが適しているだろうと思いました。「子どもの居場所」はなるべく自宅から近くにあった方がいい。防災拠点は地域にあった方がいい。子どもたちがどんなお昼ご飯を食べているのか、地域の人が気軽に足を運ぶことで安全・安心にもつながる。小さなセンターなら建設できる土地も相模原にはあるはず。そんなことを改めて感じた試食会でした。

はちっこキッチン南大沢の皆様、ありがとうございました。



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