まずは、相模原市が抱えている給食の問題。
①小学校の給食室の老朽化問題
私たちが会を立ち上げたきっかけは、2018年に相模原市が小学校同士の親子方式の案を発表したことから。その理由は、老朽化した給食室。すぐにでも建替えが必要な給食室が相模原市内には4棟あります。その給食室を建替えるのではなく、建替えの必要のない学校のから給食を運ぶ親子方式の導入の検討を始めていると新聞で報道されました。
市内全部の小学校を親子方式にして給食室半分にしてしまえば、設備費その他諸々の経費が節約できるから、その分英語教育などに回すことができる。という発想だったようです。
しかし、試算の結果や市民からの反対の声もあったことから、その話はなんとなく立ち消えに。しかしまだ建替えの必要な4棟の給食室は建替えられないまま。建替えの手法も決まっていません。
②中学校で実施している選択制デリバリー方式の問題
それって本当に完全給食って言える?!
前回のブログにも書きましたが、Twitterアンケートの結果から見ても、現在、相模原市で実施されている選択制デリバリー方式の中学校給食を「完全給食」だと思う方はかなりの少数派だと言えるのでは?と思い、さらに「完全給食」の定義の認知度を調べたくなり、アンケートを実施してみました。
【イメージ調査】
— 相模原の学校給食をよくする会 (@sagami9449) August 19, 2021
選択肢から「完全給食」を選んでください。
①原則、毎日全員が食べる給食(主食とおかず)
②食べたい人が好きな献立の時を選んでたまに食べるお弁当箱に入った給食(牛乳付き)
③どちらでもない
多くの方が「完全給食」を間違えて理解しているのではないかという疑念は確実なものに。
①原則、毎日全員が食べる給食(主食とおかず)
これは、「補食給食」です。
「完全給食」の示す「完全」とは、主食、おかず、牛乳が揃っていることです。
(よく「給食に牛乳はいらない」、という話も聞きますが、そうしてしまうと完全給食にはならなくなってしまうんです。)
②食べたい人が好きな献立の時を選んでたまに食べるお弁当箱に入った給食(牛乳付き)
これは、お弁当の内容は分かりませんが、主食だけということはないと思いますので(給食を名乗る時点で栄養素の基準等が生じるため主食のみでは学校給食になり得ません)、おかずもあることは推察できます。それに牛乳がついていますので、これはまぎれもなく「完全給食」です。
さて、改めて。
「完全給食って本当に完全ですか?」
という疑問を皆さんに持っていただきたいと思います。
クラスの半数以上が食べていない、好きな献立の時だけを選んで食べられる、食べる時間が短いために必要な栄養量の摂取が難しいにも関わらず、主食・おかず・牛乳が揃っていると言うだけで「完全給食」と定義している文科省に疑問を持ちませんか?
そして、その定義を基にして「完全給食実施率100%」としてしまう自治体のやり方に違和感を覚えませんか?(前回のブログにも書きましたが、相模原市も横浜市も完全給食実施率100%です)
定義上では「完全給食」でも、実際は「不完全給食」だと思いませんか?
相模原市議会議員でも選挙時の公約に「中学校完全給食実施」と書いてしまう議員さんがいらっしゃいます。それを見て、「相模原市は完全給食を実施していない」と思って市に「完全給食を実施してください」と要望を出すと、おそらくこんな回答が来るでしょう。
「相模原市はセンター方式または選択制デリバリー方式による完全給食を全校で実施しています」
このやりとりに何の意味があるでしょうか?
そもそもの「完全給食」の定義にも大きな問題があるとは思いますが、給食に関する公約を掲げていながら「完全給食」という言葉を正しく使えていない議員さんや候補者にも問題があると思います。
では、それらの問題を解決するために私たちにできることは何か。
と、それぞれが考え、行動に移して行くのが #相模原給食アクション です。
アクションの参加の仕方は様々。
- 中学校給食の改善を求める要望を市や議会に出してみる。
→わたしの提案への意見提出が気軽にできると思います。
議会へ陳情を出すこともできます。 - 議員さんに会う機会があれば給食について話してみる。
- 文科省に「完全給食の定義の変更」を要望してみる。
- 給食に直接関係しているとは思えない部局でも、市の職員さんと話す機会があれば給食について話してみる。
- SDGsやシビックプライドと給食のつながりを考えてみる。
- 給食について、身近な人と話してみる。
- 私たちが継続している「あじさいプロジェクト」にメッセージを書く。
他にも何か良いアイデアがあれば、ぜひ実行してみてください。
そして、アクションをしたら、#相模原給食アクション のタグを付けてSNS等へ投稿してください。あなたのアクションを見て、さらにアクションを起こす人があなたの周りに増えるかもしれません。
特に今は横浜市にお住まいの方に強くアクションを訴えたいと思います。22日は横浜市長選挙の投票日です。
私たちとしては、中学校給食の問題点を理解し、改善してくれる方が当選することを願っています。
給食に関する公約や考え方を比較できるサイトもいくつかありますので、ご参考になさってください。(横浜とほぼ同じ問題を相模原市も抱えていると言うことも合わせて考えてみてください)
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