今月初め、唐突に「相模原市小学校給食無償化」の話が出てきました。
物価高騰への対策として、全員喫食を実施している小学校給食をまず3ヶ月だけ無償化する(財源は国からの交付金)という補正予算案を12月議会に提出するというものです。
この件についての審議が15日にこども文教委員会で行われましたので、録画を確認してみました。
対象は相模原市立小学校に通っている児童。
アレルギーや宗教上の理由などで給食を利用していない児童には現金(4600円)を支給。
給食の利用が月に8回未満の児童には1食270円で計算し、差額分を支給。
牛乳を利用していない児童には900円支給、主食のみ利用している児童には3700円支給。
うーん、かなり複雑ですね。
学校給食課の答弁によると「設備が足りていないなどの『提供する側の事情』によりお弁当持参を余儀なくさせている児童」には現金の支給をするそうです。つまり「市立小学校にお弁当を持参している児童」が現金支給の対象。
ここで私たちは「市立小学校以外でお昼を食べている子は?」と疑問を持ちました。
というのも、最初の報道を目にした時から気になっていたことがあり、Twitter(現X)にも投稿していました。
この補正予算案、支援学校(県立)に通う小学生も対象となっているのでしょうか? https://t.co/FVad1Dh0me
— 相模原の学校給食をよくする会 (@sagami9449) December 9, 2023
様々な事情により、公立小学校から私立学校への転向を余儀なくされた子どももいますよね。公立小学校への入学を断られて県立学校へ通っている子どももいますよね。
— 相模原の学校給食をよくする会 (@sagami9449) December 12, 2023
そういった子どもたちを対象外にするようなことがないよう検討が進むことを願います。 https://t.co/jDalxb822S
地域の学校に通うことを望んでいても、学校側に受け入れ体制が整っていないなどの事情で支援学校を選ばざるを得ない児童もいるでしょう。
学校(先生)が合わなかった、などの理由で公立小学校から私学への転校を余儀なくされた児童もいるでしょう。
学校での出来事を理由に学校へ通えなくなった不登校の児童も何百人もいます。
しかし、今回の給食費無償化案(現金支給)はこれらの子どもたちは対象外となっています。
私たちはいくつかの理由から無償化には賛同しない考えを持っています。
物価高騰する中でむしろ必要なのは給食費の値上げです。まずは1食当たりの食材費の見直しをしないと、結局給食の量や質に影響が出てきます。その結果、以前の記事に書いたような産地偽装が起きたり、基準に満たない給食を提供しなければならなくなったりします。
さらに、今回のこども文教委員会で判明したように、さまざまな事情で「市立小学校に通うことができない児童」を対象外としているような支援が本当に「誰一人取り残さない」という本村市長の理念に合ったものと言えるのでしょうか。
今回は3ヶ月のみの無償化ですが、このまま来年度以降も同じ条件で支援が続くようでは、対象外となった家庭との格差が広がるばかりです。本当にそれでいいのでしょうか。
このような背景まで考えて、改めて「給食無償化」について考えていただくことを今月の #相模原給食アクション とさせていただきます。
また、補正予算が本会議で採決される21日までの間に一人でも多くの議員さんに今回の提案の不備について考えていただきたいので、お知り合いの議員さんなどがいらっしゃる方にはこのブログを議員さんにお知らせいただけるとありがたいです。
もちろん、議員さんだけでなく、SNS等での拡散もよろしくお願いいたします。
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