前回のブログでお誘いをした相模原市総合教育会議の傍聴の感想をレポートします。
相模原市の中学校給食は2016年度の実施方針では「将来的な実施に向けた検討事項」として全員喫食を目標にしていましたが、これをいよいよ現実にすべく「令和4年度(2022年)以降、全員喫食の実現に向けた具体的な検討を加速させる」ということに。
2010年のデリバリー給食開始前からの要望がついに具体的な検討に!!
本村市長の発言は、川崎市のスピード感や他の政令指定都市や県内他市の移行状況を意識しているように感じました。いつから意識していたのかはわかりませんが、就任からもうすぐ3年。「既に遅いよ!」というのが正直な思いではあります。しかし、就任後に災害やコロナなどが続いたのは事実なので、これらを挽回する加速をお願いしたいです。
本村市長は、市長就任後から朝の登校時に小中学校で挨拶活動をしていらっしゃいます(コロナのため休止期間あり)。各学校を順に周っている中で、「給食どう?」尋ねると、小学校ではみんな「おいしい」という返事。中学校で生徒に「デリバリー給食どう?」と尋ねるとほぼ100%厳しい意見が返ってくるそうです。そんな生の声を聞いてきたなら、取り組まないわけには行きませんよね。
教育委員の皆さんからも
- 給食の意義
- 給食は教育活動の一環であること
- 食べることは生きること
- 栄養バランスの整った食事を教える教材になること
- みんなで同じものを食べることの意味
- 格差の解消
などの意見が続いていて、「これだけの認識がありながらなぜ今まで進まなかったのか?」と不思議なくらいでした。
「方式にこだわらず、皆が同じものを食べることを重視する」と言っていた委員さんがいたこと。「方式にこだわらず」というのが、「センター、自校、親子とそれぞれの学校に合った方式で」という意味ならいいのですが、「全員喫食ならデリバリー給食でもいい」ということになるのはやめてほしいと思いました。
昨年実施したアンケート結果の説明をする時に「給食を通して知ったこと、学んだことは何ですか?」という設問に、デリバリー給食実施校の生徒の回答は「特にない」が1位だったのに対して、配膳式のセンター校では「偏りなく栄養バランスのとれた食事をする大切さ」が1位だったという回答を抜粋していたことから、デリバリー給食の弱いところは市も理解しているんだなと感じました。
そしてもう一つ気になったことが。
アンケートなどでも「冷たい」ことが問題としてあがることが多いデリバリー給食ですが、「これまでに試食して冷たくなかった、なんならほんのり温かかった」、というようなことを発言された委員さんがいらっしゃいました。もしそれが本当だとすると、衛生管理上良くないということをどこまで理解されているのか疑問に思いました。
来年度から、相模原市の中学校給食改善は具体的に動き始めるでしょう。デリバリー給食の契約期間(2026年度まで)にこだわらず、にスピーディーに進めてほしいと思います。
各部署で知恵を出し合い、給食施設の地域活用や、長期休暇中の学童への給食提供、防災機能などなど学校施設の枠を超えた予算どりなど、さまざまな工夫をして実現に向かってほしいです。
相模原市議会議員の田所議員と大八木議員もブログに今回の総合教育会議のことを書いていらっしゃいますので、よろしければ併せてご覧ください。
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