中学校給食アンケートで思いを伝えるために 【回答言い換え集】

相模原市で実施される、中学校給食アンケート。
回答前に知っておきたい基本的な知識は前回のブログにまとめました。
今回のブログは「言い換え集」です。
(アンケートに自由記入欄があることを想定して)どんなに熱い思いを込めた回答をしたとしても、使う言葉の選択を誤ると全く違う受け止め方をされてしまうことがあります。
今回のアンケートだけでなく、#相模原給食アクション の時にも役に立つと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。


×「完全給食を実施してください」

→あなたの思う「完全」を具体的に書きましょう。

(例)全員喫食
   毎日みんなで食べる 等
「完全給食」という言葉から市民がイメージする給食と、文科省が定義して行政が使用する「完全給食」という言葉はかなり違います。相模原市は既に、主食・牛乳・おかずが揃った完全給食を全校で実施していますので、「完全給食を実施してください」と伝えても「もうやってます」と答えられてしまいます。気をつけましょう。
↑全て「完全給食」です。

×「選択制をやめてください」

→「家庭弁当との選択制をやめてください」

私たちも呼びかけていた #農水省食育パブコメアクション では、選択制の廃止を求める声が多く集まったのですが、農水省は「数種類ある給食メニューから選べる給食ではなく統一献立を望んでいる」と受け止めたのです。この時に、言葉を的確に選び正確に使うことの大切さを私たちは学びました。相模原市は現在、家庭弁当との選択制となっているので、そのような勘違いはされないとは思いますが、念には念を…ということで、一応注意が必要です。
※ちなみに、給食に強制力はありませんので、全員喫食=全員強制 にはなりません。給食を食べるか食べないかの選択権は家庭にあります。
↑A給食とB給食の選択制の船橋市の中学校給食

×「温かい給食」

→「小学校と同じような配食式の給食」

「冷たいデリバリー給食をやめて」「温かい給食がいい」と言う意見が多かった場合、「それでは温めるためのレンジを導入しよう」という話になってしまうかもしれません。実際それを導入している自治体がありますが、この方式には色々と疑問があり、根本的な解決にはなりません。ここでもやはりなるべく具体的に表現することが大切です。温かいものを温かいまま、作り立てを食べたい・食べさせたい、ということを伝えてください。「自校方式」「親子方式」など、理想の方式を具体的に書くのもいいかもしれません。
↑再加熱方式の給食。たたききゅうりも再加熱?

×「量を選べるようにしてください」

→量の調整ができる食缶式・配食式にしてください

デリバリー給食の問題点としてよく挙げられるのは、味と温度ですが、それに次いでよく挙げられるのが「量」の問題。前回のアンケートでもそこを問う設問がありました。そしてその解決策としてあがるのが「ご飯の量を選べるようにする」という方法。そうじゃないー!!ってなりますよね。その日のお腹の空き具合や体調でご飯の量を調整したい、苦手なものだから少し減らしたい…というように、どうしたいのかを具体的に書くのもいいと思います。
↑二本のラインが入った川崎市の給食用食器。オレンジのラインが標準量。緑のラインは「このくらいは食べてね」という量。

×「食育のために給食を」

→「みんなに平等な教育の教材を」

給食を食育の教材として生かして欲しい、と伝えると「全校で給食を実施しているから食育はできている」と答えられたり「イベント給食等の機会を捉えて食育を推進していく」などの答えが返ってきます。クラスの半数以下しか食べていない給食では平等な教育にはなりませんし、給食を食べていない先生も少なくありません。まずは、先生と生徒全員の教材を揃えることが必要だということを伝えましょう。
↑市内の中学校の昼食風景。お弁当、給食、コンビニで買ってきたサンドイッチ…すでに食べ終えたのか机の上に何もない生徒も。

いくつも例を挙げてしまいましたが、基本的には「小学校と同じような」というのを意識して表現していただければいいのではないかと思います。
市長は「おいしい給食で子どもたちに幸せを」と政策集に記しています。子どもたちが幸せを感じられる給食をイメージして、それはどのような給食なのか、(アンケートには文字数の制限もあるかもしれませんが)なるべく具体的に記入していただけるといいのではないかと思います。
回答権のある皆さんが頼りです。
たくさんの声を届けてください。

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