オーガニック給食を求める皆さんへ

前回のブログでは特定の議員の投稿を取り上げて、半ば感情的にも近い(それでもかなり表現には気を遣ったつもりです)代表おがたの個人的な意見を述べさせていただきました。

今回のブログは、私たちがオーガニック給食に賛同できない理由や、科学的根拠に基づかない情報や作品を利用してオーガニック給食に賛同する主旨の言動をする政治家や、オーガニック給食を求める活動をする市民を賞賛する政治家に対して思っていること、願っていることなどをまとめたいと思います。


まず、私たちが「オーガニック給食に賛同しない」と言い始めた最初の理由は「やれるならやってもいいけど、財政的にそれどころじゃないでしょ」という程度のものでした。

私たちは「普通の給食」を求めているので、食材へのこだわりは「地産地消」くらいしか持っていません。購入したものがたまたま有機、無農薬、無化学肥料などちょっとこだわりのあるものだったら嬉しいかもね、くらいの気持ちでいました。

しかし、相模原市が「有機“的”栽培米」を給食に導入することになり、その生産者さんのSNSを見てびっくり。

「農薬で発達障害が増えた」

などのいわゆるトンデモ情報を投稿している方でした。

そして、有機的栽培米提供時に子どもたちに聞かせる話の資料の中には

「無農薬だから美味しい、体にいい」

と言う化学的根拠のない情報が含まれていることも判明。

SNSのコメントには「普段は産地もわからないまずいブレンド米を食べているから残食が多い」と言う内容のあまりにもひどい書き込みもしている生産者さんでした。(コメントの内容は事実と異なるということを市に確認してもらい、現在は削除されています)


この流れから私たちは「科学的根拠に基づかないオーガニック給食には疑問を持たざるを得ない=反対せざるを得ない」という考えに変わっていきました。

そもそも、国が有機農業を推進している主な理由は環境配慮。味や栄養価のことは謳っていませんし、有機給食で発達障害が治るとか体温が上がるとかアレルギーが治るなんてことには全く触れておらず、どちらかというと「慣行栽培とバランスとっていこうね」という進め方をしていると認識しています。


しかし、一部の生産者やいわゆる「自然派ママ」のような方々がオーガニック給食を求める理由は「子どもの健康のため」となっていることが多く見られます。つまり、今提供されている給食は「子どものためになっていない」という前提の要求をしているのです。「いいこと」を求めているのはわかるのですが、そこには障害者差別につながる考え方が含まれていることもあり、それにより当事者や家族を傷つけることがあります。また、有機農家と慣行農家の対立を呼んでしまう論説が含まれていることもあります。給食調理に関わる皆さんに対しても配慮が不足しているとも言えるでしょう。給食を食べている子どもたちも、「私が食べているものって体に悪いの?」と感じてしまうかもしれません。先生方は児童生徒に「無農薬が体にいいなら、いつもの給食は体に悪いの?」と聞かれたらどのように答えるのでしょうか。


このように差別や分断、子どもたちを不安にさせる要素があるオーガニック給食運動に対しては、政治家の皆さんには慎重であってほしいと願っています。農薬の影響については専門家の間でも議論が続いており、一部の見解が悩んでいる方に誤解を与える可能性があると思います。

発言力、影響力、そして税金の使い道を決めることができる政治家の皆さんには、より正確でバランスの取れた情報の提供をお願いしたいです。

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